海を破る者

海を破る者

今村 翔吾

文藝春秋

文春文庫 シリーズ

発売日: 2026年7月7日

ISBN: 9784167925260

1,001円

弘安四年、夏。 博多湾に、14万の艨艟(もうどう)が押し寄せた。 日本史上最大の存亡危機──元寇。 そのとき、石築地(防塁)の外、波打ち際にあえて陣を張った、一人の若き武士がいた。 伊予の没落御家人・河野六郎通有。 かつて源頼朝に「源、北条に次ぐ」と称された名門は、いまや一族骨肉の争いに明け暮れ、見る影もない。 当主の座をめぐり伯父と争い、再興への道はあまりに遠かった。 そんな六郎が、奴隷市で買い受けた二人がいる。 西域から流れてきた少女・令那。 高麗から連れてこられた青年・繁。 言葉も、信じる神も、肌の色さえ違う三人は、 伊予の家で奇妙にひとつの「家」を築いていく。 笑い、ぶつかり、ともに祭りの夜を踊る。 血の繋がらぬ三人が交わすささやかな日々が、確かにそこにあった。 血を分けた一族とは争い、血のつながらぬ者と心を通わす。 ──人はなぜ、近しいほどに憎みあい、遠い相手とは手を取れるのか。 そう問い続けたのは、踊念仏の一遍上人。六郎の従兄弟にあたる男である。 やがて、海の彼方から異形の艦隊がやって来る。 河野家は寡兵で、博多湾の砂浜に陣を据えた。 身を守るべき石築地を背にした、その「外」に。 退路を断つかのごとき、奇妙な構え。 後世に「河野の後築地(うしろついじ)」と呼ばれ、 史実に名を残すこの一手は、いったい何のためだったのか──。 神風が吹く、その前に、六郎は、何を守ろうとしたのか。 家か。国か。それとも、肌の色も違う、共に生きる者たちの命か。 「人と人は、なぜ争うのか」 それは700年前の問いでありながら、今この時代を生きる私たちに、まっすぐ突き刺さる問いでもある。 直木賞作家・今村翔吾が、『塞王の楯』『イクサガミ』に続いて挑んだ歴史長編。 「別冊文藝春秋」で足かけ四年にわたり連載され、 著者がこれまで追い続けてきたテーマの核に通じる一作と位置づけた渾身の物語が、ついに文庫化。 700年前の博多湾で、一人の武士が出した答えを、いま、あなたに。 序章 邂逅の夏 眩惑の秋 決心の冬 真実の春 西海に至る 河野の後築地 海を破る者 終章

この本の見どころ (キョウハツ独自解説)

本作は今村 翔吾の初期作品(通算1作目)として位置づけられます。「文春文庫」シリーズの第40巻(既刊57冊)として、シリーズの流れに連なります。文藝春秋は普段水曜発売が中心ですが、本作は火曜発売と異例のスケジュールです。

この本のデータ (キョウハツ独自集計)

今村 翔吾 の1冊目
1 / 累計2冊
次回作まで
あと39.537370456296
次作: 愛蔵版 イクサガミ
文春文庫 シリーズ
第40巻 / 全57巻
前巻から-27日
今村 翔吾 の平均価格比
-9,125
平均: 10,126円
同日発売(火曜日)
105
同ジャンル 24件
文藝春秋 の発売傾向
曜日が最多
本作は火曜発売
7月の小説・書籍内 価格順位
555位 / 716件中

7月7日の同日発売

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