エバーグリーンの物語
発売日: 2026年6月25日
ISBN: 9784911344163
2,310円
こわがりなリスのおつかい。トゲトゲ森の向こうへ、まほうのスープをとどけに行く!
知らない誰かに会うこと、大きな音、およぐこと、ばいきん、それにかみなり……
小さなリスのエバーグリーンにとって、外の世界はこわいものがいっぱい!
なのにおかあさんときたら、いつも、こわくてやりたくないことばかり頼んでくるのです。
今日も、病気のおばあちゃんにスープをとどけるおつかいを任されました。
おばあちゃんのおうちは、大きくてこわいトゲトゲ森の向こうがわ。
「できない」というエバーグリーンですが、おかあさんは「あなたならきっとできる」と言って送り出します。
ぶきみな音におびえたり、スープを狙われたり。森の中はハラハラドキドキの連続!
でもそのたびに勇気を出し、自分だけでなく周りの困っている動物も助けながら、エバーグリーンは進んでいきます。
***
「ばいきんがこわい」主人公。王道の冒険物語は、コロナ禍を経た子どもたちの成長と重なります。
気がつけば家の中のほうが安心で、心地よく感じるようになってしまったあの頃。でももちろん、外に出てなにかをやってみなくては、というあせりもあり、複雑な思いを、誰しもが抱えていました。
こわがりのエバーグリーンの場合、背中を押ししたのは「病気のおばあちゃんのため」というお母さんの頼み。
「できない。でもやってみなくちゃ」
人助けのために、自分の心理的な安全地帯から思い切って一歩ふみだし、苦手を克服して自信をつけていく幼い主人公のすがたは、エバーグリーン(いつも青々とした葉をひろげ、命の力強さを感じさせる常緑樹)という名前にふさわしく、きらきら輝いて見えます。
コールデコット賞作家が描くクラシカルなイラストと、にやりとわらってしまうユーモラスなキャラクターたち。
ちょっとマンガのようなページ構成も楽しく、絵本から物語への橋渡し、低学年の1人読みにぴったりな一冊です。
本のあちこちに小さなリスの姿が隠れているので、探してみてくださいね。
1 魔法のスープ
2 ブライアー
3 エンバー
4 スプリッグ&スクワート
5 大きなクマ
6 ただいま