書庫に水鳥がいなかった日のこと
発売日: 2026年5月7日
ISBN: 9784910413204
1,980円
南仏ニースと京都にくらす俳人、小津夜景による漢詩翻訳エッセイ最新刊。道を歩いているとき、美容室の椅子に座っているとき、お風呂につかっているときーーくらしのさなかにふと訪れる詩のことば。杜甫、李白から菅原道真、嵯峨天皇、明治の狂詩まで、古今の漢詩を自在にひもとき、日常のなかにあざやかに置き直す27篇。
QuizKnock 伊沢拓司さん推薦!!
「文明の利器に囲まれようとも、現代を生きる我々の感情そのものは、きっとそれほど進化も退化もしていないのでしょう。漢詩を軸にして時を超えた心のつながりが生まれ、孤独が薄れていく、そんな体験でした。」
黄色だけが残った
風呂屋と山鯨
書庫に水鳥がいなかった日のこと
弾かれるわたしの時間
金と雪
良い午後を、と彼らは言った
降りどきを見失って
九月の抽斗をあけて
靴ひもを結びながら
死んでいない、まだ生きている
つり下げられた季節のための習作
エッグタルトと三日月
財布はいかにして開かれるか
散らかったままの話
夜明けのプレイリスト
ふくらんだり、しぼんだり
背中を撫でる水流
あれも桜餅、これも桜餅
センセイの夏
雲の工房
土は言葉より正直だ
爛柯はフレグランスの夢を見るか
昼の裏側
世界がやわらかくなる日
突然の終わりのあとで
前略、北窓より
夜の音はすべて代役
本書に登場するおもな詩人たち